就職エージェントのオワハラ問題とは?4種類のタイプ別に解説 就職活動の時期が迫るにあたって、就職エージェントの利用を検討する人は多いのではないだろうか。就職エージェントは利用者ひとりひとりに専任アドバイザーを付けた上で就活をサポートしてくれるため、自分の希望や適性に向いた企業を紹介したり、プロの視点からアドバイスを聞けるメリットが特徴的だ。とはいえインターネット上の検索エンジンで就職エージェントを探している時、サジェストに「オワハラ」という単語が並んでいる様子を見たことがあるかもしれない。字面を見て「ハラスメントの一種?」と困惑した人も少なくないのではないだろうか。本記事は就職エージェントの利用時に起こるオワハラ問題について、単語の意味だけでなく4種類のタイプ別にも取り上げている。就職エージェントを利用する前に、ぜひ下記の項目に目を通していただければ幸いだ。

就職エージェントのオワハラとは?

就職エージェントのオワハラとは? 就活エージェントについてインターネットで検索する際、サジェストにときおり表示される「オワハラ」という言葉の意味をこの項目ではわかりやすく解説する。察しのいい人は語尾を見て「〇〇ハラスメント」の略称だと既に考えているのではないだろうか。まずはオワハラに対する理解を深めよう。

オワハラの意味は「就活終われハラスメント」

オワハラは『就活終われハラスメント』の略称で、文字通り就職活動中に起こるハラスメント問題を指している。主に企業側が新卒採用で内々定を出した学生に向けて内定を辞退しないように強制したり、内定に条件を付ける(面接や研修など行動や時間を制限する)行為はすべてオワハラだ。中には就活事情を強引に聞き出した上で内定辞退を強要する企業もあり、きわめて悪質なハラスメントである。また、オワハラをしてくるのは企業だけではない。利用者の就職活動を支援する立場の就職エージェントも「エージェント側が紹介する会社以外を勝手に受けるな」「このまま内定辞退すればマイナスになるだけ」と考えを押し付けるケースが少なからず存在するのだ。就職活動を通して無事に希望する業界や企業に就きたい人にとって、オワハラは非常におそろしい問題だと言える。

オワハラ問題が表面化したのはいつから?

問題が表面化したのはいつから? 昨今はオワハラ問題について取り上げられる機会が多く、新卒採用の時期が近づくたびにインターネット上で注意喚起が出回っている。しかし、そもそもオワハラとはいつ表面化した問題なのだろうか。毎年自由国民社が発表している「ユーキャン新語・流行語大賞」では、2015年にノミネート語として選ばれているようだ。オワハラは2015年に表面化した問題だと考えられる。ちなみにキーワードの検索数を調査できるGoogleトレンドで検索キーワードを入力したところ、過去5年間の人気度の傾向は下記の通りだ。

Googleトレンド(オワハラ) キーワードの検索量は年々下がっているものの、全体的に就職活動が活発になるタイミング(4月〜6月)でオワハラ問題について検索するユーザーが多いことが判明している。また、オワハラの関連トピックには「アルコールハラスメント」や「経歴」「新卒一括採用」などの検索キーワードも並んでおり、就活対策を万全にするために疑問を解決しようと考える人物が多いようだ。

就職活動中に被害を受けた時は違法行為に認められるの?法律の基準は?

就活中に就職エージェントによるオワハラ被害を受けた場合、中には法律に違反する行為なのか気になる人も多いはずだ。実際に違法行為に認められれば慰謝料を請求できるため、事前に法律の知識を知っておきたいと考えるのは賢明な判断と言える。就活エージェントのオワハラは「利用者に高圧的な態度で当たり、企業に貰った内定を辞退させないように誘導しようとする」ことから、民法709条の不法行為に該当する可能性が高い。

第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

脅しの言葉があれば脅迫罪や強要罪、暴行罪に該当する可能性もあるため、刑事責任に発展する場合もあるはずだ。少しでも就職エージェントによるオワハラ被害を受けていると思った時は、迷わず第三者や弁護士の法律事務所に相談してみてはいかがだろうか。

就職エージェントを利用して生じるオワハラ問題の4タイプは?

就職エージェントを利用して生じるオワハラ問題の4タイプは? 就職エージェントを利用して生じるオワハラ問題は4つのタイプに区別できる。

  1. 特定の企業を勧めてくる
  2. 頻繁に連絡が来る
  3. 紹介された求人を断った後に担当者の態度が悪化する
  4. エージェントが内定辞退を止めようとしてくる場合も

それぞれの項目で解説する内容について、順番に理解を深めていこう。

その1:特定の企業を勧めてくる

就職エージェントを利用する際、利用者の中には「担当者が特定の企業ばかりオススメしてくる」と悩みを抱えるケースもある。この件に関しては希望する企業の条件が担当者にうまく伝わらず話が噛み合わなかった、というパターンも少なくないものの、頻繁に同じ企業を勧めてくる場合はオワハラを疑うべきだ。求職者が内定・入社することで就職エージェント側に紹介料が入る仕組みになっているため「早めに利用者の就活を終わらせることで利益を得ようとしている」と推測できる。利用者の内定が取れそうな企業に誘導されていると感じたら、担当キャリアアドバイザーの紹介する求人をハッキリ断ったり、別の就職エージェントを利用するべきだ。

その2:頻繁に連絡が来る

頻繁に連絡が来る 担当者のアドバイスが真っ当でも、頻繁に就職エージェントから連絡が来る場合は先の項目と同じようにオワハラの可能性がある。前述したように、就職エージェントは利用者が特定の企業に就職・一定期間勤務することで紹介料が入る仕組みだ。早めに入社させて利益を得ようとするケースが多く、担当者側に課せられているノルマをいち早く達成するため利用者の就活事情を把握しようとする。確かにプロのキャリアアドバイザーによる支援や求人紹介が期待できる就職エージェントは魅力的なサービスだ。しかし就活は自分のペースで進めるべきものであり、オワハラ(頻繁に連絡)してくる就職エージェントは信用できない。不快に感じた時はためらわず就職エージェントの利用をやめるべきである。

その3:紹介された求人を断った後に担当者の態度が悪化する

中には就職エージェントに紹介された求人を断った直後、担当者の態度が突然変わるケースもあるようだ。いきなり高圧的な態度を取られる原因はアドバイザー側のノルマにある。就職エージェント側は企業の紹介料を得るために求人を紹介しているので、利益に繋がらないと判断した利用者に対してあからさまに態度を変えてしまうようだ。このように悪質な就職エージェントや担当者に当たってしまった時は、先の項目と同じように迷わず利用をやめていただければ幸いである。こうしたケースは非常にごくまれで、良心的な就職エージェントは実際のところ数多く存在しているため、ぜひ信用できる就活支援サービスを探してみてほしい。

その4:エージェントが内定辞退を止めようとしてくる場合も

企業によるオワハラの大半は就活生の内定辞退を強引に引き止めようとするケースだと考えられており、とりわけ就職活動が活発になる春先はインターネット上で「ぜひ入社してほしい」「今すぐ就活を終えてほしい」と他社の選考を辞退するように強要してくるオワハラ問題がよく取り上げられる。同様に、就職エージェントも利用者に向けてアドバイスする際「この企業の内定を取るべき」と考えを押し付けるオワハラをおこなうことがあるようだ。このタイプのオワハラは「内定辞退を引き止めるのはあなたのためです」と主張する傾向にあり、利用者の中には「プロの専任アドバイザーによる意見だから一理ある」と考える人もいる。しかし「あなたのためを思って」という言葉の裏に存在するのは支配欲だ。価値観の押し付けには耳を貸さず、自分が就職したいと考える企業の内定を得るために行動してみてはいかがだろうか。

就職エージェントのオワハラを回避するにはどうすればいいの?

就職エージェントのオワハラを回避するにはどうすればいいの? 就職活動を有利に進めるために就職エージェントの利用を検討している場合、オワハラ問題についてはじめて知った人は「本当にこのまま就職エージェントを利用しても大丈夫?」と不安に思ってしまうのではないだろうか。結論から先に言えば、就職エージェントのオワハラを回避する方法はない。エージェント自体の知名度やサービスの質に関わらず、こればかりは運としか言えないからだ。そのため、以降の項目ではオワハラを回避する方法ではなく「オワハラ被害を受けた時にどう対処すればいいの?」という疑問にわかりやすく答えている。万が一の事態に備え、実際にオワハラを受けた時の立ち回り方について最低限の知識を知っておこう。

意思を強く持って断る

就職エージェントのオワハラによって就職活動に支障をきたさないために、内定辞退を引き止める動きがあっても利用者は意思を強く持って断ることが大切だ。また、特定の企業ばかり勧めてきたり、紹介された求人を断った直後に担当者が「自分のアドバイスを聞くべきだ」と高圧的な態度になった場合、その就職エージェントの利用を続けてはならない。そういった悪質な就職エージェントは企業の紹介料を目当てにしており、利用者の将来について真剣に考えようとしていない様子が明白だからだ。担当者の勢いに押されず、自分の意思を強く持って就活に望もう。

利用者にオワハラして迫る就職エージェント自体はめったにない

ここまで就職エージェントによるオワハラ問題について詳しく取り上げているものの、実際にエージェントを利用してオワハラ被害を受けるケースはそう多くはない。実際のところ、就職エージェントを使って問題なく就活を終えられる利用者が大半だ。オワハラはサービス自体の評判を落とす行為であり、訴えられるリスクもある以上、普通はどの就職エージェントもハラスメントなど実施しないものである。基本は利用者の希望や適性に合う企業を紹介した上で就職活動をサポートしてくれるので「どこの就職エージェントを利用してもオワハラを受けるリスクが高く危険だ」と断定してしまうのは過剰反応だ。利用者にオワハラして迫る就職エージェント自体はめったにないため、安心して就職エージェントのサービスを利用してほしい。

就職エージェントのオワハラが怖いと思った時は自信を持つべき

就職エージェントのオワハラが怖いと思った時は自信を持つべき 就職エージェントによるオワハラを怖いと思った時、そのまま相手側の考えを押し付けられて耳を貸すのは良くない行動だ。価値観の強要に折れることで相手の思うツボになってしまう。希望する企業で働きたいという明確なイメージがあれば、怖いからといってオワハラに屈することはせずに自信を持つべきだろう。プロの専任アドバイザーによる意見はあくまで助言程度に留め、最終的な判断は自分自身が下すべきなのではないだろうか。他人の意見に流されず、万が一オワハラ問題に直面した時もハッキリ断る意思を持つことが重要だ。