
若年無業者数が問題になっている日本において、娘が就職できないことに悩む方も多いのではないだろうか。特に、この記事を閲覧する方は「就職できないまま実家で暮らす娘にどう接すればよいのだろうか?」「娘が意欲的に就職活動へ取り組んでくれる方法はあるのだろうか」と疑問に思っているはずだ。
本記事は娘の将来について真剣に考えている方のためにさまざまな事柄を取り上げている。就職できない原因や家での接し方など、必ず直面する問題を順番に解説していく。
もちろん「この記事を読めば確実に問題を解決できる」と保証する内容ではないが、少なからず役に立つ情報を記載しているので興味のある方は是非読み進めてみてほしい。
娘が就職できない原因は?

問題に向き合うには、娘が就職できない原因の把握が必要不可欠である。理由を知らなければ対処は難しい。既に原因を理解している方もご一読いただければ幸いだ。
内閣府の公式ホームページ上に若年無業者に関する情報が記載されていたため、まずはその内容を確認していただきたい。
15~39歳の若年無業者の数は、令和2年で87万人であり、15~39歳人口に占める割合は2.7%であった。総務省が平成29年10月に実施した調査では、就業希望の若年無業者が求職活動をしていない理由として、病気・けがや勉強中の者を除くと「知識・能力に自信がない」「探したが見つからなかった」「希望する仕事がありそうにない」といった回答が見られる。
引用元: 令和3年版 子供・若者白書(全体版)
内閣府のデータでは主な回答が三点に絞られている。「知識・能力に自信がない」「探したが見つからなかった」「希望する仕事がありそうにない」のそれぞれのケースについて、以降の項目で順番に解説していこう。
知識や能力に自信がない場合

就職活動をしようにも「希望する職種に関する知識や能力が他人よりも劣っている」と娘が考えている可能性がある。特に、有資格者でない場合は自分と他の人間を比較して自信喪失しやすい。そういった人間は真面目すぎるきらいがある。他人との比較をやめれば徐々に自信が戻るだろう。娘の自信を取り戻すにはどうすればよいのだろうか。
ポジティブになるには成功体験を作ることが重要である。それにはタスクを課して、少しずつ行動できる範囲を増やしていくのがスタンダードだ。タスクの具体的な内容は下記リストを参考にしてほしい。
- 毎朝決まった時間に起きる
- 一日三食を心がける
- 起床後にラジオ体操をする
- 求人サイトを開く
- 履歴書を用意する
このように、タスクを通して意識を就職活動に向けていくことが可能だ。
また、娘が趣味を持っている場合には「遊んでる暇があれば早く就活して」などと催促せず、行動自体を評価しよう。趣味を楽しんでいる様子が見られれば、少なくとも娘が無気力ではないと証明されるからである。
特に、娘がなにかとお金のかかる趣味を持っていた場合は「趣味のためにお金がほしい」と前向きな気持ちに転じやすい。しばらくは見守ってあげることが大切だろう。
探したが見つからなかった場合

娘が「仕事を探しても見つからなかった」と主張した時は、否定せずに話を聞かなければならない。一蹴すれば親子間の溝を深めてしまうからだ。このケースでは少なくとも就職の意思が明確にあり、社会人になるために努力している様子が伺える。
自分に合わない企業に無理して入ったところで仕事を続けられるとは限らないので、娘には「すぐに見つからなくても焦る必要はない」「いずれ適職を見つけられる」と言葉をかけて安心させよう。
とはいえ、仕事が見つからない状態が続けば娘のメンタルが日に日に悪化するのは明白だ。就職意欲を喪失してしまう前に問題を解決しなければならない。娘には大手求人サイトや希望する業界の各社ホームページの定期的なチェックを促すべきだ。
希望する仕事がなかった場合

そもそも将来のビジョンを持たず、何から行動を始めればいいのかわからずに娘が苦しんでいる可能性も考慮すべきだ。大人になれば就職して働くものだと頭では理解していても、具体的にどのような職種に就きたいかを娘本人が理解していないケースである。
先の項目で紹介した「知識・能力に自信がない」「探したが見つからなかった」の場合よりも厄介な問題だ。本人に希望する仕事がない場合、就活しない娘をやる気にさせるにはどうすればよいのだろうか。
娘が具体的なビジョンを持っていない時に頼りになるのが就活エージェントだ。就活支援のスペシャリストが「就職したい企業が特に思い浮かばない」「自分の能力に合った企業を見つけられるかわからない」と考えている娘の就職活動をサポートしてくれる。
近年ではカウンセリングを実施している就活エージェントも多いため、希望する仕事が娘になかった場合は一度アドバイザーによる個別面談に参加を促してみてほしい。
間違った対応は就活に悪影響!就職できない娘と上手く接するには?

就職できない原因を三つに分けて解説したところで、次は娘との接し方が問題になる。
就職活動を控える・控えようとしている時期の娘は非常に繊細だ。間違った対応をしてしまえば悪影響になる。たとえば娘の就職活動は娘ひとりでおこなうもの、そう認識している方も多いのではないだろうか。
確かに企業への応募や履歴書の送付、面接などは求職者が自力でこなさなければならないが、娘が就職できないことに苦悩している場合は周囲のサポートが必要不可欠だ。
不干渉を貫けば「就職活動について相談したいのに全く親身になってくれない」「意見を聞きたいのに何も言ってくれない」と娘は不満を溜め、就活への意欲を失ってしまう。
そこで、以降の項目では「就職できない娘と上手く接するにはどうすればよいのだろうか?」と悩んでいる方に向けて、さまざまな状況での接し方を簡単に解説する。
イライラして疲れる時の接し方
就職できない娘に痺れを切らしてイライラする親は少なくない。どんなに就職活動を支援したくても、無性に苛立つ気分の日もあるだろう。そんな時は気分転換が一番だ。
娘の就活事情に一喜一憂してばかりでは疲れるだけである。たまには自分の趣味を楽しむ一日を設けたり、娘と一緒にアミューズメントパークなどの大型施設に出かけるのもよいのではないだろうか。就職活動のことを考えずにリラックスできる時間があれば、親だけでなく娘の気分転換にもなる。日頃の疲れをリフレッシュして心機一転しよう。
娘に「甘え」や「病気」などの言い方を絶対にしてはならない理由
なかには娘の置かれた状況に対して「単なる甘えなんじゃないのか?」と口にしたくなる機会があるかもしれない。酷い場合は「病気」という言葉で責めてしまうこともあるのではないだろうか。だが、これらの言い方は断じて娘にしてはならないものだ。
なぜならば、一言口にするだけで信頼を失うからである。親と子の間にある関係が冷え込んだものとなり、結果として娘は就職活動への意欲を失くす。ただ現状が悪化するだけで、メリットがひとつもない言い方だ。
肉親の心ない言葉は凶器になる。そのため言葉遣いには気をつけなければならない。会話の際は娘を頭ごなしに否定せず、なるべく肯定的な言葉を発して安心させてあげることが大事だ。否定は反抗心を育むだけである。たとえば「どうして就職できないの」と問い詰めずに「自分に合った企業をゆっくり探せばいいよ」と優しく接することが必要だ。
喧嘩に発展した際の乗り越え方
就活を早く終わらせてほしい気持ちが先走ったあまり、娘と喧嘩してしまうケースも多々みられる。「いつまで経っても本気で就職活動するつもりがないのだと思い込み、娘に酷い言葉を発してしまった」と落ち込んでいる方は、素直に謝罪することが大切だ。
就活する気がないように見えても、それは表面だけの話である。心の中では娘も「早く就職して安定した稼ぎを得たい」と考えているはずだ。そのため、否定的な言葉を投げかけられれば娘側は「私の親は自分のことをなにひとつ理解していないんだ」と冷めた心を持ってしまう。しかし、こうなると素直に謝罪しにくい方も多いのではないだろうか。
喧嘩をした直後は気まずいだろうが、翌日に「おはよう」と挨拶をするだけでも心境は変化する。喧嘩は長期化すればするほど謝罪しにくい。一言謝罪するだけでも充分なので早期解決を心がけよう。また、謝罪ついでに「あなたの将来が心配だから」などと言及をする必要はない。誠意さえ伝えれば娘との関係は自然に好転するため、余計な言葉を投げかけずにトラブルを乗り越えるべきだ。
親も娘も辛いのは同様である
就職できない娘との接し方に悩んでいる人には少なからず「なぜ自分がここまでしなければならないのか」と理不尽に感じている面もあるだろう。しかし、当事者である娘もまた「どうして自分は就職できないのか」と苦しんでいることを忘れてはならない。
仕事が見つからない、あるいは自信を持てず行動できない娘にとって就職活動は非常に辛いものである。その辛さを乗り越え頑張ってほしい気持ちを抱くのは親として当然ではあるが、思想の押し付けは厳禁だ。娘が自然と「就職したい」と思えるようにサポートすることこそが親の役目ではないだろうか。
娘が就職できないことに悩んでいる場合は絶対に「否定」をしない

本記事の要点は下記の通りである。
- 就職できない原因は大きく分けて「自分の能力に自信がない」「仕事を探したが見つからない」「希望する職業がない」の三種類
- 疲れが溜まったときは好きなことをしてリフレッシュするべき
- 行動の強要・不適切な言葉は娘の就職活動を妨げる行為である
重ねて言うが、娘が就職できないと悩んでいる時に否定の言葉を発してはならない。なかには「娘に反抗心を持たせて自立を促す」ため故意に否定する方も居るかもしれないが、それでは娘が傷つけられるだけである。
対応に疲れてしまった場合は直接本人に当たらず、政府が実施している制度を頼るのも手だ。平成27年にスタートした「生活困窮者自立支援制度」ではさまざまな悩みが相談可能になっている。各市区町村が設けている相談窓口は厚生労働省のホームページから確認できるため、打つ手がない方は生活困窮者自立支援制度に含まれた就労準備支援事業・就労訓練事業などをぜひ参考にしてほしい。






