
農協という存在は誰もが一度は見聞きしたことがあるのではだろうか。全国各地に農協は存在しており、身近な存在であると言える。一方で身近な存在であるにもかかわらず、実際どんな仕事をしているのか知らない人も少なくない。農協という名前からなんとなく農業に関係する仕事だというイメージを持っている人も多いかもしれない。
ただ就活生の中には農協に就職したいと考えている人もたくさんいるだろう。実際農協への就職は人気が高いと言われている。しかし調べてみると転職する人が多く見え、不安を覚えることもある。
本記事ではそんな就活生の疑問や不安を解消する手助けができればと思っている。なのでどうして農協への就職は人気なのか、転職する人は何を理由に転職したのかなどを紹介していく。就職先に悩む人にとって少しでも参考になれば幸いだ。
農協は就職しやすいけど人気がないって本当?
結論から言うと農協への就職は人気が高い。しかし就職する難易度は低いと言われている。それは支店が全国各地に存在しており、採用人数も多いためだ。就職を希望する県などによっては希望者が少ないなんてこともあるだろう。そのため人気が低く、就職しやすいように見えている可能性が考えられる。
農協って企業なの?JAとの違いは?
農協の正式名称は「農業協同組合」という。これを英語表記にすると「Japan Agricultural Cooperatives」となる。JAとは農業協同組合を英語表記にしたときの頭文字をとってつけられたニックネームなのである。よって農協とJAに違いはなく、同一の組織なのである。
また農協は企業ではない。協同組合と言って株式会社とは目的や運営方法などが違う。
引用元:JAグループ
利益を目的とせず、組合員の生産と生活の向上が主な目的とされている。農協は利益を目的とした会社ではなく、農家の生活や農業を守るための組織である。農業を生業とする組合員を中心に組織されている。
農協は全国にあるの?
農協は本社が東京都に存在し、全国各地に支店が存在する。JAと緑色で書いてある看板を一度は目にしたことがあるという人も多いだろう。全国に支店があるため、就職したら全国転勤があると考えるかもしれないが全員が転勤をするわけではない。
農協には県域コースと全国コースという2つの採用コースがある。県域コースでは基本的に転勤はない。採用された県内で勤務し、より生産現場に近いところで働くことができる。地域に密着した形で勤務できるので、地元での就職を希望している人には県域コースがおすすめだ。
このように農協は全国に存在している。だが実は台湾やシンガポールなど海外にも支店があるのだ。全国コースで採用されれば全国各地へ転勤しながら働くことになるが、転勤先には海外も含まれている。海外では日本産農畜産物の魅力を発信したりと、日本の農業の良さを広める活躍をすることができる。
農協は人気は高いが採用人数も多い!
農協への就職は人気が高い。そのため就職難易度が高いと思うこともあるだろう。しかし採用人数も多いため、就職の難易度はあまり高くない。リクナビ2023のプレエントリー数を見ると6600人ほどとなっている。これは決して少なくない数字だろう。人気の高い企業だから採用倍率は高いかと思えば意外とそうでもない。理由は採用人数が多いからだ。農協の採用人数は例年200~300人ほどとされている。これは他の企業などに比べるとかなり多くなっている。大企業でも採用人数は50人以下くらいのことが多い。農協はこの採用人数の多さのおかげで、人気でも採用倍率があまり高くないのだ。
農協は新卒者の就職人気が高い!

農協は中途採用の転職者より新卒者の就職人気が高い。そもそも農協は新卒採用が中心で、中途採用の求人は少ないのだ。なので必然的に新卒者の就職人気が高く見えるのではないだろうか。そんな新卒採用に力を入れている農協での就活で知っておきたい情報を紹介していこう。
高卒と大卒のどちらも新卒募集がある
農協では高卒・大卒・大学院卒と求人募集がある。高卒の採用情報は各県の支店から出されている。求人の内容は一般事務などが多く、農協のホームページなどで募集がされている総合職などは主に短大や高専、大卒以上の求人だ。
農協では窓口担当や営業など様々な仕事があるが、仕事内容はあまり変わらないことが多い。ただ大卒と高卒には初任給に違いがある。大卒の方が基本給は高く設定されているのだ。また大卒は金融や総務、人事に配属されることが多い傾向にある。
農業系の高校・大学校に進学してなくても就職できる
農協に就職するには農業系の学校へ進学していないといけないわけではない。農協に採用された大学はたくさんあり、学部も様々である。農協では農業だけでなく、金融事業や保険業務など多種多様な業務を行っている。なので農業系の学校を卒業していなくても採用されているのである。
しかし農学部出身だと配属先が農業技術指導などを行う「営農系」になることが多い。農業に直接かかわる仕事がしたいと考えている人は、農業系の学校を卒業している方が配属されやすいのではないだろうか。
就活では2つの対策を!
農協へ就職するために対策してほしいことが2つある。
1.採用試験
まず初めに対策してほしいことが「採用試験」についてだ。農協の採用試験では筆記試験が行われる。筆記試験の内容としては一般教養を問う問題や、作文などが多い。英語・国語・数学・社会・理科の5教科に加え、性格診断や社会常識などを問う問題が出れることもあるとされている。
試験内容はあまり難しいものではなく、特に対策はしなくても解けるといった意見も見受けられる。しかし問題数が多いため解くのに時間がかかったという人も多い。なので念のため対策しておくことをおすすめする。
2.面接
次に対策してほしいのが面接だ。やはり就職活動において面接は重要になってくるだろう。どの企業でも面接は絶対に行われる。では農協の面接でよく聞かれることは何があるのだろうか。2つ紹介していこう。
・志望動機
面接で必ずと言っていいほど聞かれることといえば「志望動機」だ。どこの企業でも聞かれるだろう。なぜ一般企業ではなく農協を選んだのか。志望動機はしっかりと考える必要がある。
・なぜ農業に興味を持ったのか
これは農協ならではな質問ではないだろうか。農協は農業を支えるための組織である。なので農業についての質問がなされることが多いのだ。面接で農業に興味を持った理由について応えられるようにしておくことをおすすめする。
農協への就職は人気だが転職する人は多いって本当?

実は農協へ就職をしたあと転職する人は意外にも少なくない。農協への就職は人気が高いのに転職者が多いのは何故なのか気になる人もいるだろう。理由は人それぞれあるが、特に多く見受けられる理由を3つほど紹介していこう。
農協の離職率は低くない・・・
農協の離職率はあまり低くない。調べると転職したという人を多く見かけるだろう。農協が行っている事業はたくさんあり、仕事は相当ハードだと言われている。農協と聞くと、なんとなくのんびりとしたイメージがあり驚いたという人も多い。そういったギャップに悩み、転職していくのではないだろうか。
一方で辞めずに長年勤めている人も多い。これは当たり前のことだが、どんな企業でも自分に合っていれば続けていける。離職率が低くないからと言って、絶対にブラック企業で仕事がきついということでもないのだ。
転職する人の理由3選
ここからは何を理由に転職を決めたのか、多く見受けられる意見を3つほど紹介していく。農協での仕事は自分に合っていると言えるのか、参考になれば幸いだ。
・ノルマがきつい
農協には様々なノルマが存在する。配属される場所によるが、貯金や年金などの獲得ノルマが存在する。
中でも1番大変だという意見が多いのが「共済ノルマ」である。共済とは簡単に言えば「生命保険」や「損害保険」である。この共済に加入してもらうために、職員にはノルマが課されている。通常の業務に加え、このノルマを達成するために営業をかけなければならない。
ノルマが達成できなければ「自爆」をしなければならなかった、という人もいる。これはノルマをクリアするために自分で共済に加入することである。これは一般企業ではあまり聞かないだろう。農協はこういった自爆が行われていることが多い。ノルマがきつく、自爆をさせられることも多いため転職を決める人が多い。
・サービス残業が多い
農協ではサービス残業が多いと言われている。中には上司の指示で残業をしていたのに残業代がつかなかったという意見もあった。残業しているのに基本給しかもらえなければ、給料が極端に少なく感じてしまうこともあるだろう。
残業したとしても給料が支払われないのであれば、辞めたいと考えるのも当然である。
人間関係に悩む人も多い・・・
一般的な企業でも人間関係に悩み転職する人も少なくない。農協も例外ではなく、人間関係を理由に転職する人が多い。農協では古い体制が残っていると言われている。昔ながらの価値観や体制が広く浸透しており、保守的な組織となっている。体育会系のような上下関係が根強く残っていると言った話も聞く。
他にもコミュニケーションを取るためと称して飲み会が多いと感じることも。上下関係が厳しいため断ることもなかなかできないのではないだろうか。
こういったことは苦手な人にとって相当な苦痛となる。人間関係に悩み、退職を考えることも必然だろう。
農協は就職先として人気!新卒者は選択肢に入れてみて!
農協は就職先として人気が高い傾向にある。県域コースで採用されれば、採用された県を管轄とするため転勤もない。地域に密着した形で働けるので、特に地元で就職がしたいという人には農協はぴったりだと言えるだろう。また農業系の学校で学んできた人にとっても、農協への就職は活躍できる場になる。
ノルマがきついなどの理由から転職者が多いことも紹介してきたが、悪いところばかりではない。農協は全国に存在していて、その知名度はかなり高い。知名度の高さは社会的信用を高めてくれることもある。他にも農協では福利厚生がしっかり完備されているし、今日明日に倒産するといった心配もないだろう。就職する上でメリットとなることも多いのだ。
- 農協は新卒採用が中心であり、就職の人気が高く採用人数も多い。
- しかしノルマがきついなどの理由により、転職者も多い傾向にある・・・
- ただ農協は良いところもたくさんあるので、就職先として考えてみるのもおすすめ!
良いところも悪いところもあるのはどこの企業も同じである。たくさんある企業のなかで農協が人気が高いことには理由がある。そんな人気のある農協を就職先の候補として考えてみてはいかがだろうか。







