正社員じゃなくてもいい生き方を選ぶ2つの理由・悩み・メリットは?

「大学卒業したら、一生、正社員じゃないといけない」

これは多くの日本人が考えている働き方の価値観ではないだろうか。しかし、正社員ではなく、非正規雇用の社会人が増加しているのが現状だ。本当に正社員になりたいが、なかなか正社員になれず非正規雇用で働いている人もいれば、自ら選択して正社員じゃない生き方を選択している方もいる。つまり、非正規雇用=正社員になれなかった人ではないため、正社員であるかどうかに優劣が存在しないのだ。

この通り、学生時代が終わったら一生正社員でなければならない価値観が崩れているのがわかる。本記事では、正社員じゃなくてもいい生き方を選択するのはなぜか。理由や悩み、メリットについて紹介する。正社員じゃなくてもいい生き方を選択することに対し、違和感を持つ人はぜひ最後まで読んでいただきたい。

正社員じゃなくてもいい生き方を選ぶ人の理由

正社員じゃなくてもいい生き方を選ぶ人の理由

企業の正社員として就職することが、就職活動における最終ゴールだと思われている今日、あえて正社員じゃない生き方を選択している人々はたくさんいる。なぜ彼らは、契約社員や派遣社員、パートやアルバイトなど非正規雇用を選択し、正社員ではない生き方をしているのだろうか。以下、正社員じゃなくてもいい生き方を選択する人の理由について紹介する。

理由①:保育園のお迎えが行きやすいなど、柔軟な生き方が可能

正社員じゃなくてもいい生き方を選択する理由の1つ目は、子供が通う保育園のお迎えに行きやすいなど、柔軟な生き方がしやすいからだ。2022年総務省統計局が行った調査では、なぜ非正規従業員として働くことを選択したかをデータで公表している。

労働力調査(詳細集計)2022年(令和4年)1~3月期平均

 

上記のデータから「自分の都合のよい時間に働きたいから」「家事・育児・介護等と両立しやすいから」がランクインされており、家庭の事情に合わせて生きるべく、正社員ではない生き方を選択したのがわかる。

例えば、正社員として働いている場合、法定労働時間の8時間、つまり定時まで仕事をしなければならない。その場合、定時で仕事を終えた後、保育園へお迎えにいくと仮定したら、お迎えが終わるのが19時近くになっては、そのあとに晩御飯の支度をするなど、ハードな1日を過ごすことになる。もちろん、企業内保育や職場の近くに保育所があれば、すぐにお迎えにいけるが、待機児童問題などで決して職場や自宅に近い保育園などの全員が望んだ施設に預けられるわけではない。このような状況を考えると、正社員として働きながら、保育園のお迎えに行き、家事をこなすのはハードスケジュールだと感じる世帯もいるだろう。

しかし、正社員じゃない生き方を選択すると状況が変わってくる。例えば、労働時間が6時間のパートやアルバイトの場合、15時に仕事を終えて、17時には保育園のお迎えが完了し、自宅に戻っては、余裕を持って家事をすることができる。さらに、子供たちと一緒に過ごす時間が増えるため、正社員じゃない生き方は子供を育てる上では、時間の都合が利きやすく非常にいい生き方ではないだろうか。

正社員だった方が子育てのために正社員じゃない生き方を選択して、子供との時間を増やして子育てに専念することは、子供の成長にもいい影響を与えるだろう。したがって、家庭を第一にするために、正社員じゃない生き方を選択する人々が存在する。

理由②:定時帰りで夢を叶える時間を作れる

正社員じゃなくていい生き方を選択している人のもう1つの理由は、人生における夢や目標を叶える必要な時間を1分でも多く作るためだ。例えば、同じ職場に正社員と非正規雇用の従業員がいるとする。正社員は、毎日残業して帰りが遅いのに対し、派遣社員や契約社員のような非正規雇用の従業員は、毎日定時で帰っている。

そのような職場環境で、人生に置いて叶えたい目標があり、時間を確保したいならば、正社員と非正規雇用のどちらの生き方が合理的だろうか。「自らの人生で夢や目標を叶えるために時間がほしい」「正社員として働いていて時間が足りない」と判断したら、正社員じゃなくてもいい生き方を選択するだろう。

一例として、副業をしている人が、いつか自分の本業にしたい場合、副業に費やす時間が必要になる。そのためには、残業が常態化している正社員よりも定時で退社しやすい契約社員や派遣社員を選択した方が、時間が捻出しやすいのは間違いない。

もちろん、正社員の方が非正規雇用の契約社員や派遣社員に比べ、福利厚生面で劣ることはあるかもしれないが、プライベートの時間で自分の目標や夢を叶えるのが最優先だと考えるならば、毎日残業している正社員より、定時で帰ることができる契約社員や派遣社員を選択するだろう。

以上から、正社員じゃない生き方を選択する人にはそれぞれ考えがある。したがって、正社員になれなかった人たちが、仕方なく正社員ではない生き方を選択した訳ではない。

正社員じゃなくてもいい生き方を選んだ場合の悩みとは?

正社員じゃなくてもいい生き方を選んだ場合の悩みとは?

前章では、正社員じゃなくてもいい生き方を選択する人の理由を紹介してきたが、正社員じゃなくてもいい生き方を選択する人がうらやましいと感じた方もいるだろう。

しかし、正社員じゃなくてもいい生き方が必ずしも楽だとは限らない。この章では、正社員じゃなくてもいい生き方を選択した場合の悩みについて紹介する。

理由①:会社の経営状況では解雇や雇い止めされる可能性がある

正社員じゃなくてもいい生き方を選んだ場合、雇い止めや解雇に遭う可能性がある。なぜなら、働く環境は常に変化をし続けるからだ。例えば、契約社員の場合、契約の更新をする際の判断基準に達しているか否かで、雇い止めが行われる。勤務態度が著しく悪かったり、業務の進捗が遅れすぎていたりと、明らかに業務を遂行できなかった場合、雇い止めが行われる。

また、会社の経営状況が悪化した場合、解雇されてしまう場合も想定される。例えば、リーマンショックやコロナウィルスのような世界経済にダメージ与えるようなことが起きて、就業先の会社にも影響が出た場合だ。

しかし、きちんと出社して業務を遂行し、会社の経営状況が悪化することが起きない限り、雇い止めや解雇は行われない。したがって、正社員じゃなくてもいい生き方に対し、必要以上に恐れることなく職務を全うし、自分の人生を大切にしてほしい。

理由②:男性は結婚できない可能

また、男性で正社員じゃなくてもいい生き方を選択した場合、結婚できない可能性がある。なぜなら、下記データより、非正規雇用の男性に配偶者がいる割合(有配偶率)が、正社員に比べて圧倒的に低くのがわかるからだ。

平成24年版就業構造基本調査

 

確かに結婚して子育てをしながら生計を立てていくとなると、非正規雇用の男性では経済的にも厳しい。正社員は賞与があり、年功序列の給与体系が残っている企業では年齢に応じて給料が上がっていく。また、派遣社員の場合、賞与がないのはもちろん、派遣先との契約の更新がいつ止まるかわからない。契約の更新がされない場合、再度、就業先を探す必要がある。

このように正社員と非正規雇用では、多くの面で格差があるため、結婚をためらうことは仕方がないだろう。

もちろん、非正規雇用の男性でも結婚している方は存在する。ただ、正社員じゃなくてもいい生き方を選択している以上、どういう人生設計をしているのか、パートナーの女性がいる場合は、きちんと将来について話し、お互いに納得しておきたい。

正社員じゃなくてもいい生き方の仕事におけるメリットとは?

正社員じゃなくてもいい生き方の仕事におけるメリットとは?

前章では、正社員じゃなくてもいい生き方を選択した場合の悩みについて紹介した。それを見るとやっぱり正社員の方がいいと思う方がいるだろう。ただ、それでも正社員じゃなくてもいい生き方をしたい。

そのように思っている方のために、正社員じゃなくてもいい生き方を選択した場合の仕事におけるメリットを2つ紹介する。

メリット①:休日出勤が少ない

正社員じゃなくてもいい生き方を選択すると、正社員のデメリットである休日出勤や長時間労働が少なくなる。なぜなら、会社の社員ではないため、正社員と違って責任のある仕事を任されることが少ないからだ。また、休日に業務が発生して、人手が足りないとなった場合でも会社の社員が対応する。正社員だけでは対応できない場合は、非正規雇用の方も出勤が必要になるが滅多にないだろう。

このように、正社員じゃない生き方を選択すると、自分のペースで仕事ができ、急な予定が入ることがない。以上が、正社員じゃなくてもいい生き方を選択した場合の仕事におけるメリットである。

メリット②:辞めたいときにいつでも辞められる

正社員じゃなくていい生き方を選択すると、辞めたいときに辞めやすい。なぜなら、契約社員や派遣社員は、原則、同じ就業先で働かないからだ。繰り返しになるが、契約社員や派遣社員は、正社員のような責任のある仕事や重要なポストを任されることが少ない。そのため、誰でもできるように仕事がマニュアル化されていたり、任せた業務の難易度が高くてスムーズに業務が遂行されなかった場合、正社員が受け持ったりする。

契約社員や派遣社員には、就業先のスキルと経験を身につけたら転職したい、子育てが一段落するまでは、責任が重くない非正規雇用で働きたいといった、次にキャリアを考えて就業している人が多い。したがって、辞めるのを前提に働くことができ、仕事の内容を調整できる点は正社員じゃなくてもいい生き方のメリットであると考える。

正社員じゃなくてもいい生き方を相談なしで選択しよう

正社員じゃなくてもいい生き方を相談なしで選択しよう

これまで、正社員じゃなくてもいい生き方を選んだのはなぜなのか。理由と悩み、メリットを紹介してきた。以下、簡単にまとめておきたい。

正社員じゃなくてもいい生き方を選ぶ人の理由
  • 保育園のお迎えが行きやすいなど、柔軟な生き方が可能
  • 定時帰りで夢を叶える時間を作れる
正社員じゃなくてもいい生き方を選んだ場合の悩み
  • 会社の経営状況では解雇や雇い止めされる可能性がある
  • 男性は結婚できない可能
正社員じゃなくてもいい生き方の仕事におけるメリット
  • 休日出勤が少ない
  • 辞めたいときにいつでも辞められる

一般的に、学生時代が終わった後は正社員としてずっと働くことが幸せだと考えられている。

しかし、果たしてそれは本当だろうか。家族を犠牲にして長時間労働をし、心身ともに病気になり働けなくなっている日本人が多い。また、組織で働くことが向いていない人、家庭を第一優先にするため、正社員として働くのが難しい人もいる。

つまり、働き方に正解はない。働き方について周囲の人間に相談する機会があるだろうが、最後は自身が納得した形で働き方を決めていこう。