公務員から公務員へ転職?1年目の公務員が別の公務員になるには?

「市役所の職員として働いているけど、国家公務員として働きたくなってきた」「消防署の職員だけど、本当は県庁の職員になりたかった」

公務員は学生はもちろん、社会人からも人気の職業だ。したがって、多くの学生と社会人が、毎年行われる公務員試験に挑戦する。そして、現在、役所で働いている公務員は、競争率が激しい公務員試験を勝ち抜いてきた人たちだ。

しかし、中には第一志望だった行政機関の公務員になれず、第二志望や第三志望だった行政機関の公務員として働いている方や、別の行政機関の公務員として働きたいと考え直す公務員もいる。

実際、筆者の公務員の知人も、公務員試験を再び受けて合格し、別の行政機関の公務員として働いている知り合いがいるため、1年目から公務員から公務員の転職を目指すのはおかしいことではない。

この記事では、公務員から公務員に転職したい方向けに、公務員への再転職について解説する。公務員になって1年目から転職を目指す方が取り組めるよう記事を公開したので、ぜひ最後まで目を通してほしい

公務員から公務員への転職が、公務員1年目から可能で有利な理由

公務員から公務員への転職が、可能かつ有利な理由

「公務員になってまだ1年目だけど、また公務員に転職しても問題ないだろうか。本当に転職ができるのか。」

公務員として働きながら、再び公務員への転職を考えた際、1度は考えるだろう。しかし、安心してほしい。公務員1年目から転職することを考えても全く問題ない。むしろ、公務員を1度経験していることが、転職活動においてプラスになる。

以下、公務員に転職が可能かつ有利な理由について述べていく。

理由①:転職禁止のルールがない

民間企業の中には、同業他社への転職が禁止されているケースがある。それは「競合避止義務」と呼ばれ、「〇年間は同他社に転職しない」という趣旨で誓約書に署名することで、同業他社への転職をけん制することだ。

例えば、社内独自の技術やノウハウを同業他社に流出させないことによって、企業の存続を維持させるのが良い例である。

 「競業避止義務」とは、所属する会社と競合する会社に転職する、競合する会社を起業するなどして、会社の情報(製品・商品の開発情報、技術情報、顧客名簿、営業ノウハウ等)を利用してはならないという義務のことです。在職中は労働契約に基づき競業避止義務が認められますが、退職後は別途契約上の根拠が必要になり、個別の契約書や誓約書を取り交わすことになります。

引用:転職サイトdoda「【転職・退職】競合(同業他社)に転職してはいけないのでしょうか?」

一方、公務員の場合、例えば、A市の職員からB市の職員へ転職した場合、民間でいう同業他社への転職を意味するが、ルール違反に全くならない。なぜなら、民間企業と違って、公務員は利益を得るのが目的ではないからだ。公務員は公共サービスを最大化するのが目的であるため、民間企業にあるような市場内での競争を行う必要がない。

したがって、他の行政機関への転職が禁止されていることがなく、公務員になって1年目から転職が可能である。

ただ公務員試験を受ける際「新卒は29歳まで受験可能」「中途の場合、社会人経験3年」など、受験資格における年齢制限のルールがある。公務員試験を受ける際は、行政機関の受験要綱をしっかりと確認したい。

理由②:難しい筆記試験の知識がある

公務員から公務員への転職において、最大のアドバンテージは、過去に公務員試験の対策を経験してきたことだ。

特に、1次試験である筆記試験については、出題科目に関する知識が少しでも残っていて、ゼロから勉強しなくていい点が大きなメリットである。公務員試験の勉強を1度でも経験してきた方は、筆記試験の対策がいかに大変か想像できるだろう。公務員試験は大学受験よりはるかに試験科目が多い。

したがって、出題数が多く、得点源にすべき科目に絞って勉強するのが定石だ。とりわけ、社会人で公務員試験を受ける場合、学生時代と違い、学習時間が圧倒的に少なく、学習科目の選択と集中をせざるを得ない。

受験する行政機関によっては主題科目の差異があるものの、多くの公務員試験で下記科目が共通科目として主題される。ぜひ念入りに勉強しよう。

勉強すべき科目:教養科目
  • 数的推理
  • 判断推理
  • 資料解釈
  • 空間把握
  • 文章理解
  • 時事問題
勉強すべき科目:専門科目
  • 憲法
  • 民法Ⅰ
  • 民法Ⅱ
  • 行政法
  • ミクロ経済学
  • マクロ経済学
  • 財政学
  • 政治学
  • 行政学
  • 社会学

理由③:公務員未経験者より面接で有利

二次試験で行われる面接においても筆記試験と同様、現役の公務員はアドバンテージになる。なぜなら、公務員の現場で働いてきたことがプラスに評価され、即戦力として期待されるからだ。

また、公務員試験の面接も1度経験していることから、どんな質問をされるか、大方予想がつく。どの職場でも現場経験がない人より、現場経験がある方が、どの業界でも面接では1歩リードし、前向きに評価されるだろう。

しかし、いくら現職の公務員とはいえ、過去に面接を受けてきた時と同様、対策をしっかりしないと採用を見送られる。

したがって、「転職する理由」「現職での経験をどう活かすか」「転職したあとどんな公務員になりたいか」など、確実に聞かれるであろう質問には、完璧に答えられるようにしなければならない。他の公務員試験の面接も含め、過去に聞かれてきた質問と返答を一覧にした「想定問答集」を作成して、無難に答えられるように準備しよう。

公務員から公務員へ転職するために、公務員1年目からすべきルーティンとは?

転職を成功させるためのルーチンとは?

公務員試験は良くも悪くも、筆記試験と面接試験の合計点で採用が決まる。つまり、いくら現役公務員といえども、最低基準点に達していなければ採用されない。過去の経歴は関係なく、試験当日まで努力し、点数をとれた者だけが合格する。

したがって、毎日努力できるよう、行動をルーティン化する必要がある。いったい、どんな行動をルーティン化させる必要があるのか。

以下、ルーティンワークとして行ってほしいことを紹介する。

その①:読解力と計算を要する科目の学習

先ほど、公務員試験の勉強を1度経験しているため、1次試験の筆記試験対策においてアドバンテージになると紹介した。

しかし、下記科目については、毎日学習するのをお勧めする。なぜなら、憲法や行政法のような暗記科目ではなく、計算や読解力などの思考力が試される科目なので、慣れが必要だからだ。

  • 数的推理
  • 判断推理
  • 資料解釈
  • 空間把握
  • 文章理解
  • 民法Ⅰ
  • 民法Ⅱ
  • マクロ経済学
  • ミクロ経済学

したがって、数問でもいいので、毎日問題を解くようにしたい。

その②:有給休暇をとれるようにタスク管理をしっかりする

第一次試験である筆記試験は、4月から6月の日曜日に行われることが多い。そのため、仕事のスケジュール調整をしなくても受験することができる。

しかし、第二次試験の集団討論や面接は、指定された平日に行う場合が多い。なぜなら、第二次試験の試験官は人事担当者に加え、中間管理職以上の現役職員も担当するからだ。

したがって、試験を受ける際は有給休暇を取得しなければならない。

有給休暇をスムーズ取得するためには、担当業務のしっかりとしたタスク管理と引継ぎが重要である。また、普段から仕事を早めに終わらせたり、日頃から同僚の方とコミュニケーションを取って、信頼関係を強固なものにしておこう。

特に国家総合職・国家一般職の場合、連日面接の日程を組まれる時もあるので、続けて有給休暇を取得するなど、スケジュール管理に注意が必要だ。

公務員から公務員に転職できた結果、1年目から注意すべきこと

転職活動の結果、内定だった場合に心得ておくこと

公務員から公務員に転職できた場合、再度「1年目」の新人公務員になる。

ここでは、公務員から公務員に転職活動がうまくいき、はれて別の行政機関の公務員として働くことになった場合に注意すべきことを紹介したい。

心得①:公務員経験者だからこそ、ミスを最小限に

元公務員として行政機関で働く場合、ミスをしないように注意しなければならない。なぜなら、前職が公務員だったことは、転職先の同僚は知っているため、即戦力として高く期待されているからだ。

例えば、あなたの職場にも同業他社から転職した方がいれば、「前職の経験を活かしてくれそう」と少しでも期待するだろう。公務員も同様で、1度公務員を経験しているから、スムーズに仕事をこなしてくれるだろうと期待している人は存在する。だからこそ、期待値が大きい分、ミスをたくさんしていると失望する度合いが大きい。

公務員の経験があるため、新しい職場での業務引継ぎはスムーズに行く可能性が高いが、期待されている分、ミスをたくさんしないように注意しよう。

心得②:年収が上がるとは限らない

公務員から公務員に転職した場合、年収が下がる場合がある。

例えば、同じ行政職でも地方公務員(県庁)から国家公務員(一般職)に転職した場合だ。こちらは、平成31年の大卒地方公務員(県庁)と国家公務員(一般職)の平均初任給の額を示している。

国家公務員:182,200円
・地方公務員:185,939円

引用:人事院「国家公務員の初任給の変遷」および総務省「平成31年4月1日地方公務員給与実態調査結果」

これらを年収ベースで考えると、国家公務員の平均年収は2,186,400円だが、地方公務員は2,231,268円、つまり地方公務員のほうが高いことになり、年収が下がることになる。

もちろん、前職での公務員の経験や期末・勤勉手当を考慮すれば増えるかもしれないので、実際はどうなるかわからないが、年収が下がる場合も想定しておくのが無難だろう。

公務員から公務員への転職を、公務員1年目から目標に行動しよう!

絶対に転職を成功させるのを目標に行動しよう!

これまで、公務員1年目の社会人が、実際に公務員から公務員へ転職するのが可能で有利な理由、転職を成功させるためのルーティン、そして転職が決まった際の心得を紹介してきた。

あらためて、本記事の内容を要約しよう。

公務員から公務員への転職が、公務員1年目から可能で有利な理由
  • 転職禁止のルールがない
  • 難しい筆記試験の知識がある
  • 公務員未経験者より面接で有利
公務員から公務員へ転職するために、公務員1年目からすべきルーティンとは?
  • 読解力と計算を要する科目の学習
  • 有給休暇を取れるようにタスク管理をしっかりする
公務員から公務員に転職できた結果、1年目から注意すべきこと
  • 公務員経験者だからこそ、ミスを最小限に
  • 年収が上がるとは限らない

公務員から公務員に転職することは決して簡単なことではない。しかし、激戦である公務員試験を突破し、実際に公務員として働いている経験は、再び公務員試験を受ける際は大きなアドバンテージとなるだろう。

公務員から別の行政機関の職員に転職した結果、活躍している公務員はたくさんいる。ぜひ、公務員から公務員に転職することに対し過度に不安を抱かず、希望する行政機関の公務員として働けるように頑張っていこう。

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