
「スーパーに就職するって、実際どうなの?」
「大変そうだし、給料も安そう。」
スーパーへの就職にいいイメージを持っている人はあまり多くない。来店客には様々な方がいて、クレームを言われたり、重たいものをたくさん運んだりとても大変そうな印象がある。しかし、スーパーへの就職は意外にもメリットが多く、店長や管理職などのキャリアアップにも繋がり、転職にもそれなりにいいのだ。しかし、イメージどおり現場の仕事は体力仕事が多く、理不尽なクレーム等に対応しなくてはいけないことも多い。
そんなスーパーへの就職を考えるにあたって、小売業の種類、実際の正社員スタッフの業務内容、就職のメリットとデメリットを解説していく。この記事を参考に、自身のキャリア形成に活かしてほしい。
スーパーに就職するには?小売業の店舗形態はこの6つ

スーパーへの就職を考える場合、まず小売業について知ろう。小売業とは、生産者や卸売業者から仕入れた商品を消費者に販売する仕事のことをいう。小売業には、スーパーだけでなく、ホームセンターやドラッグストアも含まれる。ここでは小売業の種類とスーパーの特徴を紹介していこう。
小売業の店舗形態はこの6タイプ
スーパーマーケットとは、小売業の中の一つ。小売業とは、生産者や卸売業者から仕入れた商品を消費者に販売する商売のことをいう。この小売業の種類を6つ紹介しよう。
| 分類 | 特徴 | 例 |
| ①総合スーパー(GMS) |
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イオン イトーヨーカドー ダイエー |
| ②スーパーマーケット(SP) |
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業務スーパー カスミ |
| ③ホームセンター(HC) |
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カインズ コメリ |
| ④薬局(Dgs) |
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ウエルシア ツルハドラッグ マツモトキヨシ |
| ⑤コンビニエンスストア(CVS) |
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セブンイレブン ファミリーマート ローソン |
| ⑥専門店 |
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八百屋 肉屋 魚屋 酒屋 |
このように小売業は6種類に分けられる。この中でスーパーと聞いてイメージするのは、①総合スーパーと②スーパーマーケットだろう。他のドラッグストアやコンビニ、ホームセンターも食料品が売られている点では共通しているため、業務内容は似ている。スーパーへの就職を考えているのなら、こういうところを視野に入れてもいいかもしれない。
小売業の店舗形態はこれだけの種類がある。スーパーに就職すると聞いてイメージするのは、①②だろう。この2つのどちらかで就職を考えるなら、集客力や売り上げ、キャリアや収入で考慮して自分にあったほうを選ぼう。
総合スーパー(GMS)とスーパーマーケット(SM)の現場で感じる違い
前述の小売業のなかでスーパーと呼ばれるものには①総合スーパーと②スーパーマーケットの2つがあった。次は、この2つの特徴とどちらが就職するならおすすめなのかを紹介する。
- 圧倒的な集客力と高い売上
- 規模が大きく安定している
- 高い知名度で転職に有利
- 部署が多くキャリアの選択肢が幅広い
- 集客力が弱い
- 規模が狭い
- キャリアの選択肢が限られる
- 地域に根ざした商売を行っている
このように、2つに規模や知名度、キャリアの幅などで違いがある。大手有名総合スーパーなら、福利厚生や休暇などの制度もきちんとしている。これらのことから、イオンやイトーヨーカドーなどの、総合スーパーへの就職のほうがメリットが大きい。
総合スーパーは、CMで大規模に宣伝ができたり、そこに行けば食品も洋服も日用品もなんでも揃うので、売上げが高い。その上、全国出店で規模が大きいので企業が安定している。また、部署が多くキャリアの選択肢が豊富なのである。以上のことから、長く働き続けてより収入アップを目指すなら、総合スーパーを選ぶのがおすすめだ。
スーパーに就職したら正社員の業務内容はどんなこと?

スーパーに就職して、正社員はどんな仕事をしているのか気になるだろう。ここでは、スーパーの正社員スタッフの主な業務内容を紹介する。
会計レジ
お客様の商品の会計、レジ打ち、かごやカートの整理は主な業務内容のひとつ。会計の際に、現金以外にもクレジットカードやポイントカード、サービス券の利用など、臨機応変に行動できること、またスピード感と正確性が求められる。
販売・接客
毎日のチラシづくり、安売りの案内、店内での試食、商品の陳列場所のご案内など、多岐にわたる。多くの来店客にスムーズに買い物のサポートをして、繰り返し通ってもらうための工夫が必要だ。
商品の品質チェック
商品の賞味・消費期限切れのチェック、売れ残り商品の値引き販売なども業務内容のひとつ。傷んでいる野菜や果物が無いかの確認も重要になってくる。このようなスーパーにおける鮮度管理は、各家庭の食における安心・安全のために不可欠な要素であり、正社員は意識的に行う必要がある。
発注と品出し
スーパーの発注と品出しは、店頭に不足している商品の補充が主な業務である。季節やイベントによって売れるものに違いがあるため、経験値と予測力が必要。また、来店客が選びやすい陳列にしたり、倒れてしまった商品を起こして並べたりもする。
棚卸し
棚卸しは、経営状況や管理体制の把握のために、今ある商品の在庫の数を数えること。他の業務の合間に、定期的に行われることが多い。
食品加工
魚や肉類、揚げ物、お弁当などを販売するために加工することも業務内容のひとつ。魚を捌いたり、肉類を計量し、トレーに分けたりが主な作業になる。こういった専門的な食品加工技術が必要になるため、食品加工の勉強のために、鮮魚士や食肉販売技術管理士の資格を取得する場合もあるそう。
販売計画書の作成
スーパーの商品の売上目標を決め、そこからどれくらい仕入れてどのように売るのか計画を立てるのも業務のひとつ。これは現場のお仕事というよりは、リーダーやチーフ、管理職の仕事になる。この販売計画書を作り、販売に役立てることによってスーパーの売上を上げているのだ。
アルバイト・パートスタッフのシフト調整
アルバイトやパートスタッフのマネジメントも正社員スタッフの業務である。店員の多くは、アルバイトやパートなので、シフト調整や人材教育、採用などうまくマネジメントをしないとスーパーが成り立たなくなってしまう。このようにスーパーの正社員になったら、接客・販売などその他の業務をしながら、店舗全体の売上を意識し全体をまとめることも求められるだろう。
スーパーに就職すると給料はどのくらい?新卒や大卒の給料は?

スーパーに就職した場合、初任給は高卒で15~16万、大卒で20万ほどになる。しかし、大手総合スーパーか地元のスーパーかによって大きく異なってくるので、注意が必要。
一方、食品スーパー社員の平均年収は、42.1歳で355万円ほどとなっている。これは厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査を参考にしたものだ。
ただし、大手スーパーの場合に800万円にも上る人もいる一方で、地方の小規模なスーパーだと400万円に留まる場合もある。このように、業界内にも差が大きいため、平均値だけではなんとも言えない。
しかし、日本人の平均年収が420万円と言われていることから考えると、平均は下回っていると言える。重労働で低収入のイメージはあながち間違ってはいない。
スーパーに就職するメリットとデメリット

スーパーに就職したら実際どうなのか、経験談を参考にメリットとデメリットをまとめた。
メリット
スーパーに就職して良かったこと・働くメリットはこの4点である。
- マネジメント能力が身につく
- 食品の値段や物流に関して関心が高まる
- 接客能力が身につく
- 社員割などで自社の商品が安く手に入る
マネジメント能力が身につく
スーパーの正社員になると、店員の多くを占めるアルバイトやパートスタッフのシフト調整が必要。そのため、マネジメント能力が身につくのだ。新人教育、自分の仕事をしながら的確な指示出し、シフト管理などのスキルは正社員に強く求められる要素となっている。
食品への関心が高まる
スーパーの正社員はスーパーの裏側を知ることができ、自分の担当する食品の知識がつく。そうすると、自然と節約に意識が向くようになるのだ。また、シーズンごとの価格の変化、売れ具合、特売日の情報も得られるので、生活に役立てることができるのだ。
接客スキルが身につく
来店客の年齢層は様々で、子連れや妊婦さん、体の不自由な方もいらっしゃる。それぞれのお客様にあった接客が必要なので、自然と接客のスキルが身につく。商品の場所や安売りの情報など、お客様に提供できる情報を知っておく習慣も大切だ。
社員割などで自社の商品が安く手に入る
多くのスーパーで社員割がある。会計のときにレジでカードや社員証を提出すると、5~10%ほど安くなるので、家計には優しい。また、売れ残った商品や傷が付いた商品が70~90%引きで手に入ることもある。お得に食品が手に入るのは、従業員の特権。
デメリット
スーパーに就職して辛かったこと、働く上でのデメリットはこの6点。
- 体力的にきつい
- 常に人手不足
- イベント商品の販売ノルマがある
- 給料が安い
- 臭いがきつかったり火傷などをする恐れもある
- 理不尽なクレームに対応しなくてはいけない
常に人手不足
スーパーは大変なイメージがあるため、常に人手不足であることが多い。そして、そのしわ寄せはスタッフに向くため、精神的にも体力的にもきつくなってしまう。
基本立ち仕事で、重たいものを運ぶことも多く、レジのスピードと正確性、臨機応変な対応が求められるため募集をしても人が集まらないのが現状だ。
イベント商品の販売ノルマがある
クリスマスケーキやおせち料理、節分の恵方巻など、イベント限定でたくさん販売する商品は販売ノルマがあるのが基本。私の母もノルマのために友達に勧めたり、クリスマスに4人家族で大きなホールケーキを3つも買って食べたことがあった。
このように、予約商品には半強制的なノルマがあるのだ。このノルマに達さない場合は、自腹で商品を購入しなくてはいけないことが多い。
給料が安い
かつては時間外労働はあたりまえ、しかも自主的なものとみなされ、手当が支払われず問題になるケースもあった。最近では大幅に見直され、働いた分だけ賃金も加算されるようになり、時間外労働はしないように指導している会社がほとんど。しかし、未だに時間勤務、肉体労働といった激務に給料が見合っていないと感じる人が多い。
臭いがきつかったり火傷をする恐れがある
スーパーの裏側では食品加工も行われている。そこでは魚や肉を捌いたり、揚げ物や炒め物をしたりしている。食品の臭いがきついことがあったり、火傷や怪我をすることも多いのだ。仕事に慣れるまでは怪我や火傷を繰り返すこともある点で、体力的にきついと言われるのだろう。
理不尽なクレームに対応しなくてはいけない
来店客に理不尽なクレームを言われて、対応しなくてはいけないこともある。ベテランになると気にならなくなるそうだが、最初の頃は大きなストレスになるだろう。スーパーの正社員はクレームに対応するスキルも必要になる。
総括:スーパーに就職するなら大手GMSがいい!

ここまで小売業の種類、実際の正社員スタッフの業務内容、就職のメリットとデメリットを解説してきたが、最後にこれらをまとめよう。
- 小売業の種類は全部で6つ
- スーパーに就職するならGMS(総合スーパー)がおすすめ
- スーパー社員の平均年収は、42.1歳で355万円で平均的
- スーパーに就職するメリットは多いが、デメリットは体力的にも精神的にも大変なこと
スーパーへの就職は大変なことも多い反面、お客様からの感謝の言葉にやりがいを感じることも多いそうだ。イメージほど悪い職場ではないので、選択肢の一つとして考えてみてもいいかもしれない。






