「自分の長所がわからない!」
「面接でどのように伝えたらいいのか不安…。」
就職活動や大学受験、バイトの面接で、自分の長所をアピールしなくてはならない機会は非常に多い。しかし、自分の長所を見つけられない高校生の方も多いのではないだろうか。
長所が思いつかないからといって、高校生のあなたに長所がないわけではない。ちょっとした探し方のコツを掴めば、誰でもすぐに長所は見つけられる。
そこでこの記事では、長所が思いつかない悩みのある高校生のために、その原因・対処法・回答例などを解説する。最後まで読んで、就職活動・大学受験・バイト等の自己PRに活かしてほしい。
質問で長所が思いつかない高校生の4つの原因
面接等の質問で長所がなかなか思いつかない高校生は、以下の4つの原因が考えられる。
- 自分に厳しい
- 短所ばかりに目がいっている
- 褒められた経験がない
- 自己肯定感が低い
これら4つの原因について詳しく見ていこう。
原因1:自分に厳しい
自分の優れているところを、もっと優れている人と比較したり、褒められても素直に受け入れられなかったりしないだろうか。
このような高校生の方は、自分に厳しすぎて、自分の長所がなかなか思いつかないことがある。他にも、向上心が高かったり、謙遜しすぎてしまったりする場合も、長所を見つけにくくなってしまう。
こういった悩みを持つ日本の高校生は非常に多く、いきなり「あなたの長所は?」と質問されても困る事が多い。
自分に厳しく、長所がなかなか見つけられない高校生の方は、周りに褒められたことを素直に喜んだり、自分の成功体験を思い返したりするのがおすすめだ。
このように考え方や捉え方を工夫すれば、自分の長所がおのずと見つけやすくなるはずだ。
原因2:短所ばかりに目がいっている
自分は勉強も、運動も、なにも得意なことがないと考えてはいないだろうか。このような高校生の方は、自分の短所にばかり目がいってしまっている。
短所にばかり目がいく原因は、自分の苦手なことを人と比べてしまったり、嫌なことを気にしすぎてしまったりする場合がほとんど。
このような高校生の方は、結果や周りの目を気にしすぎず、自分の頑張ったことや達成できたこと、などを思い返してみよう。他には、自分の信頼している家族や友人に自分の長所を聞いて参考にするのもおすすめ。
自分でなかなか自分の長所が思いつかない場合は、親しい人に聞いてみると新しい発見があるかもしれない。
原因3:褒められた経験がない
いつも怒られている、褒められた経験がないという高校生の方も、それが長所が思いつかない原因になるだろう。また、自分では長所だと思っていても、周りに認めてもらえないと自信を持てないという方もいるかもしれない。
そのような場合は、褒めてくれる人を見つけるか、成功体験・頑張ったこと・達成したことなどを思い出す方法が効果的。
または、自分がいいと思っていることに自信を持つことも大切。なぜなら、長所は誰かと比較したり、誰かから認めてもらわないといけなかったりするものでもないためだ。
周りを気にしすぎず、自分のいいと思っていることに自信を持って答えられるようにしよう。
原因4:自己肯定感が低い
自己肯定感が低い場合も、長所がなかなか思いつかず困ることがある。自己肯定感が低い方の特徴は、物事をネガティブに捉えやすい・自分の考えや能力を否定してしまうこと。
そのような高校生の方が自己肯定感を高めるには、下記の4つの行動を生活に取り入れてみよう。
- 自分自身を冷静に理解する
- 成功体験を思い出す
- 好きなことや得意なことを行う
- 褒めたり認めてくれたりする人のそばにいる
このような習慣がつくと、自己肯定感が高くなり、自分の今の良い状態も悪い状態も肯定的に捉えられるようになる。すると、自然と長所と短所がわかるようにもなる。
もし、自己肯定感が低いのが理由で長所を見つけられない高校生の方は、解説した4つの行動を生活に取り入れてみよう。
長所が思いつかない高校生の対処法4選
ここまで長所が思いつかない原因をまとめたが、この章では、長所が思いつかない高校生のためにその対処法を4つ紹介する。
ここで紹介する4つの対処法を下記にあげよう。
- よく使われているものから選ぶ
- 自己分析を行う
- 企業や大学が求める人物像と自分を照らし合せる
- 長所診断ツールを活用す
これら4点は情報収集やツールを使ったものなど、時間をかけて自分を深く知りたい高校生の方にもおすすめな方法だ。では、上記の4つについて詳しく説明する。
対処法1:よく使われているものから選ぶ
高校生になると就職活動・大学受験・バイトなど面接の機会が非常に多い。そのため、面接などで聞かれる「自分の長所は?」という質問の答えに悩んだら、ぱっと答えられるように準備しておきたい。
答えを準備しておくためには、これから紹介する項目から自分の状況に近いものを選ぶのもおすすめ。下記に面接で使える長所15選を挙げよう。
- 協調性がある
- 主体性がある
- 論理的に考える力がある
- 物事を冷静に見極める能力がある
- さりげない気遣いができる
- 様々な人とすぐに仲良くなれる
- 忍耐強く一つのことに集中できる
- 外国語が得意
- 環境や人に柔軟に適応する力がある
- チームワーク力がある
- リーダーシップがあり集団をまとめるのが得意
- 人にわかりやすく教えたり伝えたりする能力がある
- ポジティブな考え方ができる
- 行動力・実行力がある
- 負けず嫌い
これらの中に、自分の長所に近いものはあっただろうか。選んだ長所と一緒に、その長所を裏付けるエピソードを話すと面接でも説得力が増すだろう。
是非ともこれらを参考にして、面接に挑んでほしい。
対処法2:自己分析をする
長所が思いつかないときは、高校生になるまでの過去を振り返って自己分析すると手がかりが掴める場合がある。
なぜなら、自分の今までの成功体験・失敗体験・嬉しかったこと・悲しかったこと・それらの捉え方などに、自分の長所や短所が隠れているためだ。
例えば、「文化祭でリーダーシップを発揮できたから成功した」や「場の雰囲気を読む力があって部活でいい成績を残せた」など。
リーダーシップがあることも、目立たなくても場の雰囲気を読んで上手に間を取り持つのも素敵な長所である。
他には、「勉強が苦手だが、諦めずにやりきっていい成績が取れた」というエピソードからも、負けず嫌い・熱心に頑張れる・自分の不得意なところを改善できるなど、長所がたくさん見つかるだろう。
このように、自己分析をして今までの自分の経験を振り返ると、たくさん長所が見つけられるのだ。
対処法3:企業や大学が求める人物像と自分を照らし合せる
高校生の方が、企業・大学・バイトの面接の答えに悩んだら、まずは企業や大学やバイト先が求めていそうな人物像を想像してみよう。
例えば、企業が求めているのは、コミュ二ケーション能力・問題解決能力・向上心・素直さ・真面目さなど。大学なら、学びたい分野に関する興味・関心・熱心さなどが挙げられる。
バイト先も場所によるが、コミュニケーション能力・真面目さなどが重要だろう。
このように企業・大学・バイト先が求める人物像を想像したら、今度はその人物像と自分を照らし合わせてみよう。理想の人物像と自分に共通する点があり、面接でこれを上手くアピールできると非常に有利だ。
つまり、自分の過去・経験から長所を見つけるという考え方ではなく、高校生の自分が理想像に似ていることはあるかどうかという風に考えてみるのも一つの方法である。
対処法4:長所診断ツールを活用する
長所がどうしても思いつかない高校生の方は、長所診断ツールを活用するのも一つの方法である。ここでは、長所を診断できるツールを9つ紹介する。
診断ツール名 | 特徴 |
キャリアチケットスカウト診断 | 無料で使える就活生のための診断ツール。企業からのスカウトが来る可能性もある。 |
キャリタスQUEST | ドラゴンクエストのようにゲーム感覚で気軽に自己分析ができる。 |
LINE適職診断 | 就活の教科書LINEに登録すると無料で使える。利用者がすでに80,000人以上もいる。 |
キミスカ適正検査 | 5分で回答できる就活生のための無料診断ツール。活動性・社交性・慎重性など9つの観点で診断してもらえる。 |
Future Finder(フューチャーファインダー) | 心理学に基づいた151の質問で自己分析ができる。自分の性格・価値観に共感した企業からのオファーが来る可能性もある。 |
業界タイプ別就活診断(みん就) | 4つの質問に答えるだけで業界適性だけでなく、より詳しく適正分野についても診断できる。 |
ズバッと一言で長所を診断 | 質問がユニーク。楽しみながら自己診断が可能。無料で登録も不要。 |
辛口性格診断 | 25の質問・血液型・年齢・性別などを入力して診断する。恋愛や交友関係に関しても分析できる。 |
グッドポイント診断 | 300の質問に答えて診断するものなので精度が高い。無料版のストレングスファインダーとも言われる。 |
この他にも、長所診断・自己分析ツールは沢山有るので是非参考にしてみてほしい。
長所が思いつかない高校生のための回答例3選
ここまで、長所が思いつかない高校生の方が抱える原因とその対策について解説してきた。
長所は思いつかない原因は、考え方の問題や自分の置かれている環境の問題が多く、改善しにくいものもあったかもしれない。
長所を見つけるための対策に関しては、作業するものが多く、時間をかけて自分を見つめ直す方法が知れた。
これまでの内容を参考にしつつ、この章では、就職活動・大学受験・バイトの面接で使える回答例をパターン別に3つ紹介する。
文章に当てはめて自分なりの内容をまとめれば、すぐに面接で使えるようになっているので是非参考にしてほしい。
例1:就活や転職で企業へ自己アピールする場合
就職活動・転職などで自己アピールする場合のポイントは、高校生である自分の長所が仕事で役立つというアピールをすることである。
下記に例文を紹介する。
私の長所は、どんなに辛い状況に置かれても諦めずに、現状を素直に受け止めて成長に繋げられることです。
私は学生時代、演劇サークルでリーダーを務めていました。リーダーとなって初めて演出を担当した舞台で、当日に舞台装置が壊れてしまい公演が危ぶまれたことがありました。
しかし、キャストやスタッフの今までの努力を無駄にしたくない、集まってくれた観客の期待に答えたいという思いから、どうしたら代わりになるものを表現できるかを徹底的に考えました。
そして、予定では舞台装置のあったところを、キャストの演技と照明でカバーするという結論に至り、急遽台本を変更しました。その結果、メンバー全員の協力もあって無事に舞台を成功させることができました。
仕事では、急なトラブル・困難な状況に直面する場合があると思います。しかし、そのような場合でも諦めることなく、自分の長所を生かして、乗り越える方法を徹底的に考えていきます。
このように、文の初めに自分の長所を述べよう。その後は、その長所を裏付ける実体験・エピソードを述べて説得力を持たせるのがポイント。
そして最後に、長所をどのように仕事に活かそうと考えているのかを述べてまとめよう。
例2:大学受験の場合
大学受験の自己アピールでは、事前にホームページやパンフレットに書いてあるアドミッションポリシーを参考に、その内容に沿う学生であることをアピールするのがポイント。
下記に例文を紹介する。
私は英語が好きで、学生時代に校内で選出され全国高校英語スピーチ大コンテストに参加しました。そこでは、スピーチを通して、エネルギー問題を解決することの難しさや他国との分配の大切さを痛感しました。
その後、今まで以上に国際関係や歴史的な問題の解決、国際的な協力が不可欠となるエネルギー問題・食糧危機などに興味を持つようになりました。
こういった経験があり、貴学のアドミッションポリシーである「社会の諸課題に関心を持ち、さまざまな地域活動に積極的に取り組もうとする意思を有している。」に一致すると考え、受験を希望しました。
このように、自己の経験とうまく絡めて、大学が求める学生であることをアピールしましょう。
例3:バイトの面接の場合
バイトの面接も就職活動の例文とポイントは共通していて、自分の長所が仕事で役立つことをアピールするのがポイント。下記に例文を紹介する。
以前、飲食店でアルバイトをしていたときに、マニュアルが無く、従業員の少ない職場で、臨機応変な対応が求められた経験がありました。
また、学生さん、主婦さんなど、様々な方とコミュニケーションを取りながら状況に応じて動いていたので、非常に大変でしたが学ぶことも多く、とても成長できました。
最初の頃は店長や上司に迷惑をたくさんかけましたが、少しずつ認めてもらえるようになり、その職場では後輩に仕事を教える機会ももらえました。
このような経験をしてきたため、自分の仕事に責任を持って臨機応変に最後までやり通す自信があります。
以上、就職・転職活動、大学受験、バイトの面接で使える例文紹介した。これらを参考に、高校生なりの自分の自己PR文を書いてみよう。
ちなみにバイト面接では、以下のようなことも聞かれるので良かったら見てもらいたい。
【知恵袋より】それでも長所が思いつかない高校生へのアドバイス3選
それでも長所が思いつかないという高校生のために、この章では、知恵袋での回答から参考になるアドバイス3つを選んで紹介する。そのアドバイスとは下記の3つ。
- 長所は短所の裏返し
- 家族や友達から言われたことを参考にしよう
- リアルなエピソードがあると説得力が増す
これらひとつひとつに関して詳しく見ていこう。
その1:長所は短所の裏返し
高校生の方でなかなか長所が思いつかんないときは、短所を裏返してみると見つかるかもしれない。
例えば、 「考えが甘い」という短所があるなら、裏返すと「プラス思考」と言えるかもしれない。また、 「気分屋」なら、裏返すと「気持ちの切り替えが早い」 とも言える。
「純粋である」が短所なら、裏返すと「成長性、将来性がある」になるし、 「人に厳しく自分に甘い」が短所なら、裏返すと「他人想い、自己犠牲」と言う長所になる。
短所ばかり思い浮かんで長所が思いつかない場合は、短所を裏返すると長所にできる場合もあるのだ。
その2:家族や友達から言われたことを参考にしよう
自分の長所が思いつかない高校生の方は、信頼する家族や友達に聞いてみよう。
自分が他人からどのように見られているのか分析することを「他己分析」という。この他己分析は、就職活動・受験などの面接内容に困ったときに非常に参考になる。
しかし、私のいいところは?長所は?と質問するのは少し気がひけるかもしれない。その場合は、以下のように家族や友達に質問してみよう。
例えば、親が相手なら「自分はどんな子供だった?」、友達なら「自分の印象に残っていることってどんなところ?」というような形が自然だ。
このように、他己分析を行うと自分のことを客観的に理解することができ、今まで知らなかった自分の長所も見つけることができる。
その3:リアルなエピソードがあると説得力が増す
長所が見つかったら、高校生のあなたならではのリアルなエピソードと一緒に伝えられるようになろう。
長所を裏付ける自分なりのエピソードがあると、就職活動・大学受験・バイトの面接などでも非常に有利だ。エピソードの内容は、例えば、高校生らしい部活動・クラブチーム・アルバイト・ボランティア活動・学校行事などが挙げられる。
このように、エピソードを交えながら説得力のある長所をアピールすることによって、面接でいい結果が出せるようにしよう。
長所が思いつかない高校生は状況に合わせて対処しよう
ここまで、長所が思いつかない高校生の方にある原因・対処法・回答例などを解説した。
長所が思いつかない原因は下記の4点である。
- 自分に厳しい
- 短所ばかりに目がいっている
- 褒められた経験がない
- 自己肯定感が低い
また、長所が思いつかない場合の対処法は下記の4点である。
- よく使われているものから選ぶ
- 自己分析を行う
- 企業や大学が求める人物像と自分を照らし合せる
- 長所診断ツールを活用する
他にも、知恵袋の記事を参考にするのも、様々な人の意見が見られるのでおすすめだ。
是非これらの情報を参考に、高校生の方は自分の長所を見つけて、就職活動・大学受験・バイトの面接などでいい結果を出してほしい。