
夜間大学には夜の時間帯に講義を受けられる特徴があり、昼間は仕事で忙しい社会人にとって嬉しい制度だ。しかし、現役学生が通う場合は事情が一変する。夜間課程を設置している大学に入ること自体に問題はないが、卒業が近づくにつれて、徐々に「夜間大学を卒業しても就職できないのではないか?」と悩む学生が増えてしまうのだ。
さらにインターネット上では「夜間大学は就職を妨げるだけでメリットなどない」と言及する声を見かけることもあり、夜間大学に関する情報は錯綜している。そのことが学生に負担をかけているのは間違いないだろう。
本記事では「夜間大学を卒業しても就職できないのではないか?」という問題について詳しく取り上げている。どうして夜間大学は就職活動を妨げると考えられているのか。
はたして、就職できないというイメージを持たれてしまう原因は何なのか? その理由をわかりやすく解説していこう。
「夜間大学は就職できない」というイメージを持たれる理由について

基本的に通学課程・夜間過程の教育の質に差が生じることはない。少しでも多くの学生が高等教育を受けられるように、大学は様々な事情を抱える人にも門戸を開いている。
講義の内容は通学課程と変化せず、特定の学部に夜間課程がない程度の問題しか見当たらないにも関わらず、なぜ夜間大学は「就職できない」と考えられてしまうのだろうか。
夜間大学に通う学生が「就職するのは難しい」と思われる原因とは
夜間大学に通う学生が「就職するのは難しい」と思われる原因は二つある。人々が夜間大学に抱く偏見、人脈作りが困難な点だ。
利便性が高く、様々な年代の学生が通うのが夜間大学のメリットである。一見問題がなさそうに見えるため、相応の理由あってのことなのだろうかと不安になる方は多いだろう。それぞれの原因を順番に解説する。
夜間大学が抱かれる偏見
まずは夜間大学に対して人々が抱く偏見を理解する必要がある。前述したように通学課程と夜間課程の教育の質に差はないが、そのことを詳しく知らない人にとっては「通学課程>夜間課程」という図式が脳内に成立してしまっている。この偏見を崩すのは容易ではなく、大学教育について言及したところで理解を得られずに終わる可能性がずっと高い。
また、夜間大学に通う層は現役学生より社会人が多いことも偏見に拍車をかけている。つまり「夜間大学は昼間に働く社会人が通うものであって、現役学生に門戸は開かれていない」と考える者は少なくないのだ。
非常にショッキングな考え方だが、夜間大学をそういうものだと捉えてしまう人物が居るのが現状である。偏見を正すのは容易でなく、手の打ちようがない。
とはいえ面接時の自己アピール次第では負の印象を払拭できるケースもみられるため、あまり悲観視するのもよくないだろう。
人脈作りに向いていない
夜間大学は通学課程ほど学生が集まらないため、就活で役立つ人脈作りに向かないことも欠点に数えられるのではないだろうか。
夜間課程でも学生同士の交流はあるが、通学課程のほうが精力的に活動している。また、各々目標を据えて学問に励んでいるため、学生の意識が異なるのも交流の不活発さを招いていると言えるだろう。様々な職種の人物と出会えるのはメリットだが、現役学生同士のネットワークが脆いのは難点である。
周囲に自分と似た境遇の学生が居れば就活中は情報共有できるが、社会人が大半の夜間課程ではそう上手くいかない。就職に関しては通学課程が一歩先を行くのが現状だ。
夜間大学の学生が就職できないと考えられる原因を解決するために

夜間大学の卒業生が就職できないと言われる理由は、他者の偏見と人脈作りに向かない環境にある。さすがに「早急にこの問題を解決しなければ就職は不可能である」とまでは考えられないが、不便なのは間違いない。
夜間大学に現役合格した学生が就職活動を有利に進めるには、はたしてどのような対策を取るべきなのだろうか?
就職活動中に経歴が不利になる・有利になるかは自分次第である
就職活動をしているあいだ学歴が有利になる、あるいは不利になるかは全て自分次第だ。世の中には夜間大学に偏見の目を向ける者も少なからず存在するが、一見デメリットに思える要素を裏返してメリットにするのは不可能なことではないのだ。
アメリカ合衆国に位置するプリンストン大学の心理学教授アレクサンダー・トドロフ氏によれば、第一印象とは直観的に他者を判断する行為に繋がるという。また、一目見ただけで印象が固まり「この人物は活発な性格をしていそうだ」「身嗜みを整えており礼儀正しい人に見える」など、瞬時に情報を得ることができるとも彼は言及した。つまり、内定を貰うにはファースト・インプレッションの強化を最優先しなければならないのだ。
また、トドロフ氏は『BMW Japan』の対談で以下のようにも語っている。
顔ほど瞬時に注意を引くものは他にありません。私たちは、他人と接する際、無意識にその人の顔に注目します。事実、新生児は、顔と同じくらい複雑な物体が近くにあったとしても、人の顔に興味を示します。顔は、非言語的コミュニケーションにも言語的コミュニケーションにも必要不可欠であり、生まれた時からその重要性を私たちは知っているのです。(中略)人は、ジェスチャーや服装、身だしなみなど、ありとあらゆる情報を統合して相手の印象を形成します。服装や身だしなみは、自分を印象づけるために自由自在に変えることができます。
引用:第一印象は、なぜ、どれだけ重要なのか | BMW.com Japan
好感を与えるだけで、如何に対人関係が容易になるかをインタビューの内容に読み取ることができるのではないだろうか。
身嗜みを整えて表情を和らげ、ハキハキと喋ることができれば、それだけで他者とのコミュニケーションは上手くいく。
これまでファースト・インプレッションを意識しなかった人物が円滑に会話を進めるのは難しいかもしれないが、まずは知人や家族に協力してもらいつつ出来る範囲を増やしていこう。全ては自分次第だ。
面接で夜間大学を選んだ理由を訊ねられた時の対処法について

就活を始める前に、面接で自分の学歴について「なぜ夜間大学に進もうと思いましたか?」と訊ねられた時の対処法を身につけておく必要がある。聞かれたことにすぐ返答できなければ面接官の心象は良くならない。
対策として、進学理由に関する質問を想定した回答を複数用意しよう。試しにいくつかの回答例を記載する。
- 学費の安さに惹かれた
- 自分のペースで学びたかった
- 仕事やアルバイトをしていたため勉強できる時間に限りがあった
進学した理由に挙げられやすいのは学費の安さだ。通学課程と比べれば夜間課程はコストパフォーマンスが高く、優れた大学教育を受けられるのが魅力的である。学費を例に挙げれば面接官もそれ以上深入りすることはないため、返答にはうってつけだ。
自己アピールの際に「時間に余裕のある状態を保ちつつ興味分野について学べるため」と言及するのも悪くないだろう。
わからないことがあれば早めに就職エージェントに相談してみよう
就職活動の最中に疑問や不明な点が生じた時は就職エージェントを活用しよう。
就職エージェントは両者の就活をサポートしてくれる。信頼に足る有名企業も多く『マイナビ新卒紹介』『リクナビ就職エージェント』『キャリアチケット』など、サポート体制が万全な就活エージェントを選択するべきだ。近年は無料相談や適職診断サービスを利用できる企業が増えているため、そういったサービスで自己分析を進めながら就活エージェントを吟味してみてはいかがだろうか。
前述した就活エージェントについて下記の項目で解説しているため、利用を検討する方はそちらもご覧いただければ幸いである。
マイナビ新卒紹介

引用:マイナビ新卒紹介
マイナビ新卒紹介は株式会社マイナビが運営する就活エージェントだ。公式ホームページのサービス紹介に記載がある通り「新卒学生向け」のサービスで、夜間大学を卒業した学生も恩恵を受けることができる。
既に就職したい企業が決まっている場合はもちろん、特に就職したい職種がなくともキャリアカウンセリングで適職を見つけられるのが特徴だ。マイナビ新卒紹介でのみ見つけられる非公開求人数も多く、WEB・電話でキャリアアドバイザーに相談できる。新規申し込みは無料でおこなえるため、就職活動で行き詰まった時、今後の方針を固めるのにうってつけの就職エージェントだ。
リクナビ就職エージェント

引用:リクナビ就職エージェント
リクナビ就職エージェントはマイナビ新卒紹介同様、非公開求人数が多いのが特徴である。また、業界研究やESアドバイスを徹底しており、専任アドバイザーによるマンツーマン指導を受けられるのもメリットだ。
利用者をサポートする職員は公式ホームページで紹介されており、顔写真や氏名、簡単なコメントからはアドバイザーの人となりを知ることができる。長年業務に従事するベテランが所属しているため、安心して就活エージェントのサービスを利用できるのが最大のメリットではないだろうか。詳しくは上記ホームページを参考にしてほしい。
キャリアチケット

引用:キャリアチケット
キャリアチケットは「入社後のキャリアを見据えた、本質的な就活」をキャッチコピーに掲げており、従来の就活エージェントとは異なる魅力を持っている。目当ての企業に就職できれば終わり、そう油断する就活生は多いが、実際には就職してようやくスタートラインに立てていることを忘れてはならない。就職先の企業が合わなければ意味がないのだ。キャリアチケットは後悔しないキャリア選びに役立つため、就活に不安を抱いている方にオススメの就活エージェントと言える。
就職先を決めるのは隅々まで募集要項をチェックした後にするべき
最後に、就職先を決める時の注意点に言及しておこう。入りたい企業を選択する時、募集要項を読むのはごく当たり前のことである。
しかし、そうした何気ない瞬間に就職先に関する詳細情報を見逃す機会は多い。労働時間や月収の注意点を読まずに就職してしまった場合、徐々に大きくなっていく齟齬に頭を抱えてしまう可能性があるのだ。
もちろん、就職先を選ぶのにそこまでの齟齬が現れるケースはほとんどあり得ないと思われるものの、万が一ということもある。募集要項は慎重にチェックを済ませよう。
また、時にはインターネット上にある夜間大学を卒業した人物のブログなどを参考にするのも良いのではないだろうか。
ブログ記事の質や書かれた年代、通う夜間大学の種類によっては極めて信憑性が低い情報を得ることもある。しかし先人の経験、特に失敗談は就活の参考になるため、決して無駄にはならないはずだ。
「夜間大学が就職できない」は嘘

本記事の要点は下記の通りだ。
- 夜間大学生が就職できないと言われる理由は偏見と環境による
- 就職活動の際は他者に与える印象を意識して行動すべきである
- 就活エージェントや募集要項の詳細確認は必要不可欠である
夜間大学を卒業した人物が無事に就職するには、普段浮かべる表情を上手く整えなければならない。それだけでも充分、これまで就活に悩んでいた人にとっては喜ばしい出来事になる。ファースト・インプレッションの重要性を忘れないように注意してほしい。
通信大学を卒業しても就職難?就職できないと言われる理由とは? | ワークハッカー(WORKHACKER)
そして、夜間大学は通信制大学とメリット・デメリットが重なる場面もみられる。両者は共通の問題を抱えているため、こちらの記事も参考にしていただければ幸いだ。






