日本では高校生になればアルバイトを始めることができる。高校生になったら欲しい物を買うためなど、さまざまな理由でアルバイトを始めたいと考えている人も少なくないだろう。だが高校生は未成年であるため、保護者の同意が必要になってくる。他にも通っている高校によっては、アルバイトに関する校則が存在する場合もあるのだ。
中には学校や保護者から禁止されているため、内緒でアルバイトを始めようかと考えている人もいるのではないだろうか。しかし高校生が無許可でアルバイトを始めることはできるのかは疑問が残る。始められたとしてもデメリットもありそうだ。
本記事では高校生が無許可でアルバイトを始められるのか、始めた際に考えられるデメリットなどを紹介していく。ぜひ無許可でアルバイトを始めようかと悩んでいる人は、最後まで目を通していってほしい。
高校生って無許可でバイトを始められるの?
結論から言えば高校生が無許可でアルバイトを始めることは100%無理ではないだろう。だが未成年である高校生はアルバイトを始めるためには規定があったり、許可が必要である場合がほとんどである。許可が下りないのであれば、アルバイトはできないとあきらめることになるだろう。しかし中には「こっそりアルバイトを始めてもバレなければ大丈夫では?」と考えている人も少なくない。では高校生がアルバイトを始める際に、必要な許可とはいったい何があるのだろうか。
高校生は「学校」と「保護者」からの許可が必要
基本的に高校生がアルバイトを始めるためには、通っている学校と保護者からの同意が必要になってくる。なのでアルバイト面接でも「学校や保護者から許可はもらっているか?」といった質問がなされることが多い。どちらかではなく両方の許可をもらうことで、晴れてアルバイトを堂々と始めることができるのだ。
バイト禁止の校則の学校も多い
高校生の本業は勉強である。アルバイトが忙しいからと成績が落ちたり、疲れて授業中に居眠りをしてしまうなんてことがあれば本末転倒である。そのため学業がおろそかにならないためにも、校則でアルバイトを禁止している学校が多いのだ。特に進学校などではその傾向が強くみられる。
しかし基本的には禁止だが、家庭の事情などでアルバイトがしたいと学校と相談すれば許可が下りる場合などもある。なので通っている学校の校則をよく確認する必要があるだろう。
許可証の提出が必要な場合もある
他にも高校生であれば、応募先からアルバイト許可証を求められる場合がある。アルバイト許可証は担任などにお願いして、学校から発行してもらう必要がある。面接時に「学校のアルバイト許可証を提出できるか」と問われることが多い。その時に学校に無許可でアルバイトをしようとしているのであれば当然、許可証を提出することはできないだろう。
学校から発行される許可証の提出は、必ずしも求められるものではない。しかし大手企業などでは求められることが多く、提出できない場合は採用されない可能性が高い。提出できないからといって、自分でアルバイト許可証を偽造したりするのは絶対に辞めておくべきだ。私文書偽造などに当たる可能性もあるので要注意である。
なぜ高校生は親に無許可でバイトできないの?
学校は特にアルバイト禁止ではないが、親が許してくれないというパターンもよくある。その場合「じゃあ親に内緒でバイトしよう」と考える人もいるかもしれない。しかし保護者の同意なく高校生がアルバイトを始めることは、学校に内緒で始める以上にできないこと言えるだろう。そう言える理由とはいったい何か。ここからは高校生は保護者からの同意がなぜ必要なのかについて紹介していこう。
未成年者は保護者の同意が絶対に必要
高校生であればそのほとんどが未成年者である。何らかのトラブルが起きた際に未成年者は責任を取り切れないことが多い。その場合は保護者へ連絡が行き、保護者が対応することになるはずだ。そういった場合、保護者に無許可で働いていたことがバレる。後々別のトラブルに発展する可能性も考えられるだろう。
市販の履歴書にも保護者の同意を記入する箇所があることが多い。そのくらい保護者からの同意は、アルバイトを始める上で一般的で重要なことなのだ。高校生がアルバイトを始めるためには、保護者から許可をもらうことが絶対必要だと言っても過言ではないだろう。高校生が保護者に無許可でアルバイトを始めるのは最も難しいことかもしれない。
保護者の許可なく働くと法律違反!?
実は労働基準法だけを見れば、保護者の許可なく働くことは法律違反ではない。ならばこっそりアルバイトを始めても問題はないと考える人もいるだろう。たしかに逮捕されたりといった心配はないかもしれないが、その考え方は非常に危うい。
民法5条では未成年者が親権者の同意なく行った契約は、保護者が取り消すことがあるというものがある。判断能力がまだ乏しいとされる未成年者を、守るためにあるものだ。アルバイトの雇用契約も一種の契約にあたる。そのため保護者の許可をもらっていない人を雇うと、一方的に保護者から契約の打ち切りを打診される可能性もある。なので高校生を雇う前に保護者に無許可で来ていないかと確認するのである。
このようにアルバイト先とトラブルになる可能性も考えられるため、保護者の許可は絶対に必要になってくるのだ。
応募する前にきちんと話し合おう
保護者からアルバイトをする許可が下りなかったからといって、無許可で始めてしまうのはよろしくない。何かトラブルが起きた場合、やはりどうしても保護者へ連絡はいく。アルバイトを始めれば帰りが遅くなってしまうこともあるだろう。遅くなる回数が多くなれば心配をかけることにもなる。やはり保護者と一緒に住んでいる高校生が無許可でアルバイトを始めるのは難しいのではないだろうか。
なので応募する前にしっかり話し合っておくことが大切だと思う。学生たるもの学業がおろそかになり、成績が落ちたりする事態は避けたい。保護者もそこを心配していることが多いだろう。なぜアルバイトをしたいのか、どこで働きたいと思っているのかなどをきちんと話し合うことが大切だ。学業に支障が出ない程度に働くなど、保護者を納得させられるように説得するのが良いかもしれない。
なぜ高校生は学校に無許可でバイトできないの?
次に、なぜ高校生は学校に無許可でバイトできないのか、その理由を紹介しよう。実際には保護者からの許可とは違い、法律の関係でできないということはない。しかしアルバイト先から学校から発行されるアルバイト許可証の提出を求められた場合、学校がアルバイト禁止だと提出できないといったことも起こりうる。また学校に通っている以上、校則を守らなければ様々なトラブルに発展する可能性も考えられるだろう。やはり高校生が無許可でアルバイトを始めるにはリスクが多すぎると言える。
親はOKしても学校でバイト禁止と言われることは多い
親がアルバイトをしてもいいよと許可をくれたとしても、校則を確認したら禁止だったということがある。学業や部活などがおろそかにならないためにも、学校がアルバイトを禁止していることが多いのだ。また成績の悪い生徒には許可を出さないといった場合もある。やはり学生が一番大切にしたいのは学校であり、学校生活だからだと考えられる。
家の経済的な事情がある、学費を稼ぐためになど理由によっては認めてもらえるかもしれない。もちろん学業に支障が出ないようにすることが前提になってくるだろう。高校生であっても働かなくてはいけない環境にあるのであれば、無許可でアルバイトを始める前に担任の先生に相談してみるのがいいかもしれない。
面接時に「学校の許可は?」と質問されがち
またアルバイトの採用面接でよく聞かれるのが「学校の許可はもらっているか」ということだ。高校生が面接で聞かれる質問でもかなり上位にくるだろう。やはり採用する上で許可をもらっていることは、企業側にとっても大切なのだ。
ここで学校の許可はもらっていると嘘をついたとしよう。許可証を求められれば用意できず嘘がバレてしまう。学校の近くであれば学校の関係者にバレるリスクも高く、働けたとしても見つかってしまうかもしれない。また応募先の人が「通っている学校はアルバイト禁止では?」と知っている可能性もなくはない。
嘘はいずれバレるものであり、信用関係を壊す要因になる。大きなトラブルにも発展するかもしれないので、嘘をつくことはおすすめできない。
高校生が無許可でバイトを始めるのは要注意
ここまで高校性がアルバイトを始めるためには「学校」と「保護者」から許可をもらう必要があると伝えてきた。もし高校生が無許可でアルバイトを始めるとすると、まず採用されない場合が多いだろう。応募先の企業としては無許可だと分かったうえで雇えば、バレた時にトラブルになることは確実だ。なので面接の段階で断られる可能性が高い。
もし面接時に嘘をつき採用されたとしても、バイト先にバレたらクビになることも考えられる。重要な場面で嘘をつくという行為は、著しく信頼を失うことになるからだ。
また学校に無許可でアルバイトを始めれば、学校にバレた時に停学処分などの処分が下る可能性も十分にある。そうなれば当然アルバイトは辞めることになってしまうだろう。結局アルバイトをしていることがバレてしまった後のことを考えると、無許可で始めるのにはデメリットしかない。
- 高校生がアルバイトを始めるためには「学校」と「保護者」から許可をもらう必要がある
- 高校生が無許可で始めると、停学やバイトをクビになるなどのトラブルに発展する可能性が高い
- 無許可であると分かった上で雇用してくれる企業はおすすめできない
- 高校生であるうちは無許可でアルバイトを始めるべきではないだろう
これまで紹介してきた通り、高校生が無許可でアルバイトを始めることは難しい。例えできたとしても後々にトラブルに発展する可能性はかなり高い。中には無許可だと知ったうえで雇ってくれる場所もあるかもしれない。しかしそういった場所はあまりいい企業とは言えないのではないだろうか。やはり高校生は無許可でアルバイトを始めることはおすすめできない。しっかりと許可を取り、堂々とアルバイトを始めるのが良いだろう。そして許可を取ることができたら、次は面接である。面接では服装に悩むことも多いので、バイト面接にワンピースはOK?注意したい2つのポイントとは?などを参考に服装を決め面接に臨んでほしい。